2010年11月05日

Coffee Break74 パロの夢




 ヨセフは料理長と献酌官が牢を出た後、何か沙汰があるかと待っていたに違いありません。けれども、献酌官はヨセフのことをパロに取り次いでくれませんでした。
 二年が経ち、ヨセフは三十歳になっていました。

 その頃、パロは気がかりな夢を見ました。
 ナイルから肥えた牛が七頭上がってきて、葦の中で草を食べています。その後を追って、痩せた醜い牛が七頭上がってきたかと見る間に、痩せて牛が肥えた牛を食べてしまったのです。

 パロは、胸騒ぎがして目が覚めました。しかし、再び寝入りました。
 すると、また夢を見ました。よく肥えた七つの穂が一本の茎から出てきました。そして、すぐそのあとに、しなびた穂が出てきて、肥えた穂を飲み込んでしまったのです。


 朝、パロは家来に命じて、エジプト中の呪法師と学者を呼び集め、自分の夢を話して解き明かしさせようとしました。ところが、解き明かしをできるものがいません。
 それを聞いた献酌官は、ようやくヨセフのことを思い出したのです。
 直ちにヨセフは牢から出されて、王の前に連れてこられました。

 
 パロはヨセフに言った。「私は夢を見たがそれを解き明かす者がいない。私はあなたについて言われていることを聞いた。あなたは夢を聞いて、それを解き明かすということだが。」(創世記41章15節)
 ヨセフは言った。「私ではありません。神がパロの繁栄を知らせてくださるのです。」(16節)


 それで、パロは夢の内容をヨセフに話しました。
 ヨセフは、即座にパロの夢を解き明かしました。


「七頭のりっぱな牛は七年のことです。七つのりっぱな穂も七年のことです。それは一つの夢なのです。(26節)
「そのあとから上がってきた七頭のやせた醜い雌牛は七年のことで、東風に焼けた七つのしなびた穂もそうです。それはききんの七年です。(27節)
 これは、私がパロに申し上げたとおり、神がなさろうとすることをパロに示されたのです。(28節)


 ヨセフはまもなく、七年の豊作が訪れ、そのあと、つぎの七年はききんになることを告げました。そのききんはとても厳しいものなので、エジプトがききんで滅びないよう、いますぐ知恵のある人をしかるべき役職につけ、豊作のあいだに穀物を蓄えなさいと、パロにアドバイスをします。
 パロは大変感動し、忠告のとおりにすべきだと思い、家臣に言います。

「神の霊の宿っているこのような人をほかに見つけることができようか。」(38節)
「あなたは私の家を治めてくれ。私の民はみな、あなたの命令に従おう。私があなたにまさっているのは、王位だけだ。」(40節)

 パロは自分の印章である指輪を手から抜いて、ヨセフに渡しました。ヨセフに亜麻布の着物を着せ、金の首飾りを掛け、自分の第二の車に乗せ、みんなに「ひざまづけ」と命じます。

 こうして、ヨセフは、エジプトで、一躍パロに次ぐ地位のものになったのです。劇的な境遇の逆転です。

 パロはヨセフに言った。「わたしはパロだ。しかし、だれもあなたの許しがなくては、エジプト中だれも手足を上げることもできない。」(44節)
 なんという権力でしょう。

 その上、パロはエジプト人祭司オンの娘のアセナテを、ヨセフの妻として与えました。
 アセナテとの間の男の子マナセとエフライムも、イスラエル民族形成に参加するのです。



 
posted by さとうまさこ at 04:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Coffee Break | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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