2010年11月30日

Coffee Break99 パロとの交渉@(出エジプト記5章)




 さて、出エジプト記の順序にもどりましょう。

 モーセが召命を受けた時を同じくして、神はモーセの兄アロンに声を掛けていました。ふたりは神の山ホレブで会い、再会を喜び合いました。モーセはそこで、主から告げられた言葉のすべてと、主が示してくださったしるしについて、兄アロンに語りました。

 エジプトに戻った二人は、イスラエルの長老たちを全員集めました。そこで、アロンが、主がモーセに語った言葉を告げ、モーセはみんなの前で、しるしを行なって見せました。
 言葉だけでなく、しるしがあったので、民はみなモーセとアロンを信じました。なによりも、アブラハム・イサク・ヤコブの神、彼らの主が自分たちの苦しみをご覧になってくださったことを喜び、ひざまずいて神を礼拝したのです。

 これで、最初モーセが心配していた大役は、ひとまず、順調にすべり出したかに見えました。
 

 しかし、本当の任務はこれからです。民を連れ出しても良いという許可をパロ(エジプト王)から取り付けなければなりません。奴隷なのですから、主人が許さなければ出国は叶わないのです。

 モーセとアロンはパロのところに行き、言いました。

「イスラエルの神、主がこう仰せられます。『わたしの民を行かせ、荒野でわたしのための祭りをさせよ』」(出エジプト記5章1節)
 案の定、パロは、「主とは何者か。私は主を知らない」と返答します。

 当時は、無神論者はいなかったでしょう。どのような小さな神であれ、神を信仰していない国はなく、自分たちの神を持たない人もいなかったのです。自分の神ならば、まだしも耳を傾けようというわけです。
 
 すると彼らは言った。「ヘブル人の神が私たちにお会いくださったのです。どうか今、私たちに荒野へ三日の道のりの旅をさせ、私たちの神、主にいけにえをささげさせてください。でないと、主は疫病か剣で私たちを打たれるからです。」(3節)
 エジプトの王は彼らに言った。「モーセとアロン。おまえたちは、なぜ民に仕事を辞めさせようとするのか。おまえたちの苦役に戻れ。」(4節)
 


 パロの態度は、とりつくしまもありません。
 奴隷ごときから、「要求」を出されたパロは、かえって態度を硬化させます。
 レンガを作るのには、粘土とわらが要るのですが、そのわらを、もう支給しない。わらは自分たちで探して調達し、しかも、作るれんがの量は減らしてはならぬと言うのです。れんがを作る作業だけでも重労働なのに、その上材料のわらを捜してくる仕事が加わったのです。

 どう考えても無茶な話です。支配者に逆らったらどうなるか、目にものを見せてくれよう! パロはそんな気持ちだったのでしょう。

 パロは言い募ります。

「彼らはなまけものだ。だから、『私たちの神に、いけにえをささげに行かせてください』と言って叫んでいるのだ。(8節)
 あの者たちの労役を重くし、その仕事をさせなければならない。偽りのことばにかかわりを持たせてはいけない。」(9節)


 その結果、イスラエル人の人夫頭たちは、締め付けを受け、咎められ、「なぜ、おまえたちは定められたれんがの量を作れないのか」と、むちで打たれる羽目になりました。

 当然、彼らはモーセとアロンに抗議をします。
 「あなたがたはパロやその家臣たちに私たちを憎ませ、私たちを殺すために彼らの手に剣を渡したのです。」(21節)

 モーセとアロンのパロとの交渉は、その第一番目の関門から、暗礁に乗り上げてしまったのです。





posted by さとうまさこ at 04:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Coffee Break | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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