2011年01月17日

Coffee Break147 モーセの交渉力(出エジプト記33章34章)




 金の子牛を作ってそれを拝み、乱痴気騒ぎをしていたことは、十戒の、とりわけ、最初の二戒、「わたしのほかに、ほかの神々があってはならない。」「あなたは自分のために偶像を作ってはならない。」に違反することでした。
 ここまで、全能の神がその全能の力を発揮されて、しるしと不思議を行い、イスラエルの民を奴隷状態から解放してくださり、シナイまで連れて来てくださった、そのすさまじいまでの愛のお心にそむくことでした。昼は雲の柱で、夜は火の柱で、導き、追跡するエジプト軍を全滅させ、おそいかかってくる砂漠の民アマレク軍をも追い払い、マナをふらせ、ウズラを呼び、飲めない水を飲める水に変えてくださった、そうした出来事を、イスラエルの民はモーセがシナイ山にこもっていたわずか四十日で忘れてしまったのです。

 モーセが必死に謝罪し、とりなしても、神は、「もう、イスラエルの民とはいっしょに行かない。(自分の)み使いにあなたたちをリードさせよう。」とおっしゃるのです。

 創世記から、聖書を読んでこられた方なら、聖書の神さまは、どういう方であるのか、気がついておられるでしょう。
 神は、霊であり(創世記1章1節)、ことば(創世記2節、ヨハネの福音書1章1節)であり、その顕現は、声だけのこともあり、足音だけのこともあり、天使やみ使いと呼ばれる形のある「人」をお使いになることもあり、人の夢に働き、雲や火、雷や噴火といった自然現象や気象、天変地異として、存在をあらわされることもある方なのです。

 アダム、エバまた、カインやアベルにしても、そのような見えない神の声を聞くことができ、まるで、そこにいらっしゃるかのように、神とお話しができた様子が書かれています。アブラハムは、神ご自身の声やみ使い、夢を通じて接触していただいたのです。

 しかし、出エジプトに際しては、神はすべての形で顕現しておられます。イスラエルの民がシナイまで来ることができたのは、じつに、神ご自身が同行してくださったからでした。


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「わたしとあなたの民とが、あなたのお心にかなっていることは、いったい何によって知られるのでしょう。それは、あなたが私たちといっしょにおいでになって、私とあなたの民が、地上のすべての民と区別されることによるのではないでしょうか。」(出エジプト記33章16節)

 私が、モーセはやはり、「えらい」(ほんとうは偉大と言うべきでしょうが、あえて・・・)と思うのは、彼が民のために、じつに、神様と、粘り強く交渉していることです。モーセ自身は私たちが今、問題にしているような性格特性で見ると、どんな人なのかわかりません。最初、神様に召された時に、かなりしり込みして、「私は口下手です」「どうか他の人を遣わしてください」(出エジプト記3章11節4章10節13節)と申し上げているところから、無口な羊飼いのイメージがあるだけです。しかし、民のリーダーとしてパロを屈服させるようになっても、彼が民に君臨して、しだいに独裁的支配者になっていくような様子はありません。それどころか、民からは突き上げられ、責められ、そのたびに、神さまに向かって叫んでいます。

 何しろ、モーセの背後にいらっしゃるのは全能の神です。その神ご自身がイスラエルの民を、「全人類を祝福するための器」として育てようと決められ、アブラハム・イサク・ヤコブをお選びになって、その子孫であるイスラエルの民を、エジプトから連れ出し、カナンに移そうと決めておられるのです。モーセは、いわば、そのために用いられているわけです。
 33章16節で、モーセは、神が自分を召命された、その原点を指摘して、神を説得しているのです。それで、神は仰せになります。


「あなたの言ったそのことも、わたしはしよう。あなたはわたしの心にかない、あなたを名指しで選び出したのだから。」(17節)

 すかさず、モーセは返答するのです。
「どうかあなたの栄光を私に見せてください。」(18節)

 しかし、主なる神は、やはり主です。

「わたし自身、わたしのあらゆる善をあなたの前に通らせ、主の名であなたの前に宣言しよう。わたしは、恵もうと思う者を恵み、あわれもうと思う者をあわれむ。」(19節)


 私たちは神様に向かって,叫ぶことはできるかもしれません。ですが、 「主権をもっているのはあくまでわたし・主である」、そう仰せになり、また、どんなことでもお出来になる神、それが聖書の神さまです。すべてを創造され、全知全能で、あらゆるものの支配者であられる方、そのような方が「主」であると認めないと、聖書は理解しがたいのです。
 そういうお方にぶつかっていって、交渉できるモーセをすごい!と思うのです。



posted by さとうまさこ at 04:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Coffee Break | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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