2011年02月20日

Coffee Break179 安息日とイエス・キリスト(レビ記23章3節、マルコ2章)




 イスラエル人に告げて言え。
 あなたがたが聖なる会合として召集する主の例祭、すなわちわたしの例祭は次のとおりである。(レビ記23章2節)
 六日間は仕事をしてもよい。しかし、七日目は全き休みの安息、聖なる会合の日である。あなたがたは、いっさいに仕事をしてはならない。この日はあなたがたがどこに住んでいても主の安息日である。(3節)



 安息日は十戒の第4番めの戒めです。Coffee Break126でも一度取り上げました。
 十戒では、それは主が六日のうちに、天と地と海、また、それらの中にいるすべてのものを造り、七日目に休まれたからである。それゆえ、主は安息日を祝福し、これを聖なるものと宣言された。(11節)のが、その由来です。

 これは、神様がご自分の創造のわざにあやかって、人間も六日間働いたら、七日目に休むようお命じになっていることです。
 安息日は、労使交渉の結果ではなく、民の長老会で話し合って決めたことでもなく、主人が召使に与えたものでもありません。まさに神のご命令でした。安息する日を神が祝福してくださり、聖なる日と宣言してくださったということに、大きな意味があったのです。

 アブラハム・イサク・ヤコブの創世記の時代、安息日はまだありませんでした。目の前の生活に追われる古代の社会では、人間は働けるだけ働いたでしょう。その後、奴隷生活に入ったエジプトで、イスラエル人は「休日」「安息」など思いもよらなかったのではないでしょうか。
 昔の日本のことわざに、「稼ぎに追いつく貧乏なし」というのがありました。貧しい社会では人は強迫観念に追われて、働きすぎてしまうものです。

 覚えていらっしゃるでしょうか。神様がマナを降らせて下さったときに、安息日の前の日には二日分下さったのに、安息日に集めに出かけた者がいました。(出エジプト記16章27節〜30節)


 七日目は、あなたの神、主の安息である。あなたはどんな仕事もしてはならない。──あなたも、あなたの息子、娘、それにあなたの男奴隷や女奴隷、家畜、また、あなたの町囲みのなかにいる在留異国人も──(出エジプト記20章10節)

 奴隷から、家畜、外国人に至るまで休ませるという、この戒めは画期的なものです。

☆☆☆☆


 もともと神様が下さった安息日の戒めは、大変良いものでした。
 しかし、ほかの律法と同じで、これも人がそれを行おうとすると、本来の意味から外れた「律法主義」になっていきました。
 律法が可能なかぎり守れる者は、守れない者を罪びとだと、蔑むようになりました。守れるのは祭司や律法学者などユダヤのエリートや裕福な人たちでした。

 ある安息日のこと、イエスは麦畑の中を通っていかれた。すると、弟子たちが道々穂を摘み始めた。(新約聖書マルコの福音書2章23節)
 すると、パリサイ人たちがイエスに言った。「ご覧なさい。なぜ彼らは、安息日なのに、してはならないことをするのですか。」(24節)
 イエスは彼らに言われた。「ダビデとその連れの者たちが、食物がなくてひもじかった時、ダビデが何をしたか、読まなかったのですか。(25節)
 アビヤタルが大祭司のころ、ダビデは神の家に入って、祭司以外の者が食べてはならない供えのパンを、自分も食べ、またともにいた者たちにも与えたではありませんか。」(26節)


 パリサイ人(宗教学者)たちがイエス様に詰め寄ったのは、イエス様の弟子たちが、麦を摘んで食べたからです。彼らは、「麦を摘むという行為」が「労働」だと非難したのです。

 それに対して、イエス様は、サウルに追われるダビデが、空腹のあまり祭司の家に立ち寄って供えのパンを食べた歴史の事実を出して、反論されたのです。(Tサムエル記21章)
 ダビデの律法違反は、祭壇のささげ物であったパンを、祭司でもなく、その家族でもないのに食べたことでした。(参照Coffee Break177 祭司の食生活)

 規則を盾にとって、空腹で弱っている人間に食べ物を与えないのはおかしいのではないかと、イエス様はおっしゃったのです。

 また、言われた。「安息日は人間のために設けられたのです。人間が安息日のために造られたのではありません。(27節)
 人の子は安息日にも主です。」(28節)


 安息日を下さった神さまは、十戒から千五百年後、人の愚かさで変質していた安息日をこのようにして正そうとしてくださったのです。
 しかし、神でなければ言えないことを言うイエス様を、パリサイ人は憎んだのです。



posted by さとうまさこ at 04:00| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | Coffee Break | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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