2011年02月22日

Coffee Break181 収穫のまつりと刈りいれのおきて(レビ記23章9節〜19節) 




 イスラエル人に告げて言え。
 わたしがあなたがたに与えようとしている地に、あなたがたが入り、収穫を刈り入れるときは、収穫の初穂の束を祭司のところに持ってくる。(レビ記23章10節)
 祭司は、あなたがたが受けいれられるために、その束を主に向かって揺り動かす。祭司は安息日のその翌日、それを揺り動かさなければならない。(11節)


 このとき、イスラエルの民はエジプトを出て、一年が経ったばかりの頃ですが、神は彼らが将来がカナンに入って、地を耕し、麦を収穫できた時のおきてをお与えになります。

 初穂の束(大麦)を神様にささげるときに、全焼のいけにえとして、一歳の傷のない雄の子羊をささげること。それの供え物として、小麦粉で作ったパン、ぶどう酒をつけることが規程されています。
 初穂を神にささげることなしには、民はパンも、炒り麦も、新穀も食べてはならないと戒められています。
 
 あなたがたは、安息日の翌日から、すなわち奉献物の束を持って来た日から、満七週間が終るまでを数える。(15節)
 七回目の安息日の翌日まで五十日を数え、あなたたがは新しい穀物のささげ物を主にささげなければならない。(16節)


 50日を数えて、もう一度ささげる穀物のささげ物は、小麦のことです。小麦が取れたあとの、この50日の祭りが、収穫の祭りのクライマックスだったようです。
 このときは、種を入れたパンを家で焼いてきて、ささげます。パンとぶどう酒、傷のない一歳の子羊七頭、若い雄牛一頭、雄羊二頭を、完全に焼き尽くすいけにえとしてささげました。
 ほかに贖罪のいけにえとして雄やぎ一頭、和解のいけにえに一歳の雄の子羊二頭をささげるように、命じられています。

 これらを祭司がささげる儀式には、全国民が集まることになっています。完全な休日で、仕事も禁じられていますから、国を挙げてのお祭り(聖なる会合)だったのでしょう。ささげものが豪華なのも、全国民からのささげものだからです。

 この祭りの規程のすぐあとに、次のようなおきてがあるのは、注目すべきでしょう。

 あなたがたの土地の収穫を刈り入れるとき、あなたは刈るときに、畑の隅まで刈ってはならない。あなたの収穫の落穂も集めてはならない。貧しいものと在留異国人のために、それらを残しておかなければならない。わたしはあなたがたの神、主である。(22節) 

 ☆☆☆☆


 旧約聖書の士師記とサムエル記の間に、「ルツ記」があります。
 聖書の中で、いちばん心温まる物語だと言われています。登場するのは、極貧の中にいるナオミとルツという二人のやもめです。
 ナオミは飢饉を避けて移住した隣国のモアブで、夫と二人の息子を失くしてしまいます。息子たちは現地の女と結婚していましたが、死んだとき、子供はいませんでした。
 イスラエルの飢饉が去ったと聞いたので、ナオミは帰国を決意します。嫁たちには自分の国に残るよう言いますが、長男の嫁のルツはナオミについて、ベツレヘムにやってきました。
 着の身着のまま外国から帰って来たふたりの生活を支えたのが、イスラエルの律法にある落穂ひろいの制度でした。ちょうど、大麦の収穫期に戻ってきたルツは、ボアズと言う人の農場に行って落穂を拾い、とりあえず飢えをしのぐことができたのです。

 
 この話が、ほのぼのと温かいものになっているのは、この落穂拾いの制度によります。ルツは外国人の女、イスラエルの律法ではそもそも嫁に迎えるべき女ではありませんでした。でなくても、女に仕事などない時代です。差別があれば飢え死にしたかもしれません。けれども、落穂を拾う権利は、やもめや孤児や在留異国人を保護するために、神様がお定めになったのでした。からだを使うことをいとわず、懸命に働くものに対して、自分の畑がなくても収穫物のなにほどかを得ることができたのです。ルツは、しゅうとめと二人分の口を養うために働く嫁でした。

 ルツが、その後、農場主ボアズと結婚しオベデという息子を産むのは、神様はすでにご存知だったことでしょう。オベデの息子がエッサイ、エッサイの八番目の息子にダビデが生まれ、やがてイスラエル王国の二代目の王になるのです。
 
 あなたがたの土地の収穫を刈り入れるときは、畑の隅々まで刈ってはならない。あなたの収穫の落穂を集めてはならない。(レビ記19章9節)
 あなたのぶどう畑の実を取り尽くしてはならない。あなたのぶどう畑の落ちた実を集めてはならない。貧しい者と在留異国人のために、それらを残しておかなければならない。わたしはあなたがたの神、主である。(10節)
 

 もっとも、このようなおきてが救ったのは、もちろん、ナオミやルツだけでなかったことこそ大切です。





※ルツ記に取材した私の「聖書物語・ルツ」を
あわせて読んでいただければ感謝です。





posted by さとうまさこ at 04:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | Coffee Break | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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