2011年05月22日

Coffee Break266 ロトの末裔(創世記19章37節38節、申命記2章9節19節)




 エサウの末裔が住むエドムの北側(死海の東側)に、モアブがあります。イスラエルは、エドムの西の端を北上し、モアブとエドムとの国境で東に折れ、今度はモアブの東側を北上しました。ちょうど、逆S字に上って行ったのです。
 モアブにも「王の道」は通っていたのですが、イスラエルはモアブを貫通している「王の道」を通った気配はありません。通らせてくださいと頼んだ様子もありません。

 その理由が、申命記2章でモーセの口から、明らかにされるのです。

 主は私に仰せられた。「モアブに敵対してはならない。彼らに戦いをしかけてはならない。あなたには、その土地を所有地としては与えない。わたしはロトの子孫にアルを所有地として与えたからである。」(申命記2章9節)

 モアブは、アブラハムの甥ロトの子孫でした。アブラハムが神様の召命を受けてハランから出てきたとき、妻サライ(サラ)、甥のロトがいっしょだったのです。(創世記12章4節5節)
 しかし、その後、アブラハムとロトの家畜や使用人が増え、ふたりは同じ場所で遊牧することができなくなり、別れたのです。(創世記13章4節〜11節)
 アブラハムが甥に先に選ばせたので、ロトは緑が繁るヨルダンの低地全体を取り、やがて、東のほう、ソドムとゴモラに移住しました。


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 創世記を読み進めているとき、Coffee Breakでは、ソドムとゴモラが滅亡する物語とその後に続く、ロトとそのふたりの娘たちとの近親相姦については、触れませんでした。

 アブラハムの物語の流れを中断したくなかったのが、その大きな理由でしたが、別の機会に取り上げることができると、考えたからです。

 創世記18章17節から19章全部を使って、聖書はソドムとゴモラを滅ぼされた話を展開しています。

 ソドムとゴモラは無法が横行し、神はその町を滅ぼそうと決心されるのです。それを聞いたアブラハムは、甥のロトがいますので、神に何とか思いとどまってくださるよう説得します。その説得のいきさつ(創世記18章から32章)も、ぜひお読みください。神様の聖と愛のご性質の葛藤が、わかるところです。


 神はアブラハムの願いを聞き入れられて、ロトとその家族(娘や娘の婿まで)を火山が爆発する前に、逃がそうとされるのです。
 しかし、ロトの婿たちは、忠告を聞き入れず、ロトとロトの妻、ロトのふたりの娘だけが逃げるのです。
 ところが、火山の爆発と硫黄の流出が始まった時、ロトの妻は驚いて振り返ってしまいます。その瞬間、彼女は塩の柱となってしまったのでした。(創世記19章26節)

 とても、有名なところで、また、示唆的な教訓を引き出すことができる箇所です。背後から追ってくる災難を、振り返ってみてみたい衝動に駆られるのが人間です。それだけに、神様が命じられるとき、人がどのように振舞うべきか考えさせられます。

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 せっかく、破壊の中から逃れでたロト一家ですが、山の中で三人暮らしをしている時に、娘ふたりは父を酒で酔わせ、父と交わって子どもを作ります。
 
 こうして、ロトのふたりの娘は、父によってみごもった。(創世記19章36節)
 姉は男の子を産んで、その子をモアブと名づけた。彼は今日のモアブ人の先祖である。(37節)
 妹もまた、男の子を産んで、その子をベン・アミンと名づけた。彼は今日のアモン人の先祖である。(38節)



 これが、冒頭に引用した、申命記2章9節の意味です。また、同様に神は、イスラエルがアモン人に対しても敵対してはならないと命じておられます。(2章19節)
 その理由は、アモン人もロトの子孫だからです。
 近親相姦をいとわれる神ですが、これが見過ごされたのは、シナイ契約以前の出来事だからでしょうか。
 いずれにしても、神は、アブラハムの縁戚に連なるものに対する約束を、何百年経ってもお忘れになっておられないのです。






posted by さとうまさこ at 04:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | Coffee Break | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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