2011年08月16日

Coffee Break346 決別の歌(第2パラ)を味わう(申命記32章5節〜18節)



 
 詩は、感情の発露です。たましいの叫びです。誰かへの実際的なメッセージを載せる場合も、実用通信文ではなく、相手の感情、たましいに訴えようとするのです。
 詩が象徴的なレトリック、イメージの対比、喩えやメタフォアを多用するのは、当然です。韻を踏んだり、語呂が美しかったり、じっさいの風景や花や鳥や嵐や雨などはイマジネーションを膨らませ、それらによって、メッセージを受け取るものは、書き手の心の嘆きや叫びを味わうのです。

☆☆☆☆


 第二パラグラフ全体を、じっくり読んでみてください。
 たくさんの歴史的な研究の成果の上に、翻訳をしてくださった方々の苦心のおかげで、私たちはいま、日本語でモーセの叫びを受け取ることができるのです。
 

  主をそこない、
  その汚れで、主の子らではない、
  よこしまでまがった世代。※1
  あなたがたはこのように主に恩を返すのか。※2
  愚かで知恵のない民よ。
  主はあなたを造った父ではないか。※3
  主はあなたを造り上げ、あなたを堅く建てるのではないか。
  昔の日々を思い出し、
  代々の年を思え。
  あなたの父に問え、
  彼はあなたに告げ知らせよう。
  長老たちに問え。
  彼らはあなたに話してくれよう。※4
  「いと高き方が、国々に、
  相続地をもたせ、
  人の子らを、振り当てられたとき、
  イスラエルの子らの数にしたがって、
  国々の民の境を決められた。
  主の割り当て分はご自分の民であるから、
  ヤコブは主の相続地である。    (5節〜9節)
  主は荒野で、
  獣のほえる荒地で彼を見つけ、
  これをいだき、世話をして、
  ご自分のひとみのように、
  これを守られた。(10節)
  鷲が主のひなを呼びさまし、
  そのひなの上を舞いかけり、
  翼を広げてこれを取り、
  羽に載せて行くように。(11節)※6
  ただ主だけでこれを導き、
  主とともに外国の神は、いなかった。(12節)
  主はこれを、地の高いところに上らせ、
  野の産物を食べさせた。
  主は岩からの蜜と、
  堅い岩からの油で、これを養い、(13節)
  牛の凝乳と、羊の乳とを、
  最良の子羊とともに、
  パシャンのものである雄羊と、雄やぎとを、
  小麦のもっとも良いものとともに、食べさせた。※7
  あわ立つぶどうの地をあなたは飲んでいた。」(14節)
  エシュルンは肥え太ったとき、足でけった。
  あなたはむさぼり食って、肥え太った。
  自分を造った神を捨て、
  自分の救いの岩を軽んじた。(15節)
  彼らは異なる神々で、
  主のねたみを引き起こし、
  忌みきらうべきことで、
  主の怒りを燃えさせた。   (16節)
  神ではない悪霊どもに、
  彼らはいけにえをささげた。※9
  それらは彼らの知らなかった神々、※10
  近ごろ出てきた新しい神々、
  先祖が恐れもしなかった神々だ。(17節)
  あなたは自分を産んだ岩をおろそかにし、
  産みの苦しみをした神を忘れてしまった。(18節)


 ※1、この語は、特定の世代ではなくこの世の人々を指していて、新約聖書でも使われています。
 ※2、今の民のおろかさと同時に、予言的に未来のイスラエルの民の事を指しているようです。
 ※3、契約の民として下さったことを指す。

 ※4、主のしてくださったことを民の長老に尋ねてみよ。そうしたら、主がイスラエルの民に、相続地を与えてくださるまでの、愛ある出来事がわかるだろう。

 ※5、10節から14節までは、美しい喩えで主の愛が描かれています。

 ※6、鷲、ひな、翼、岩、野の産物、蜜、乳、子羊、雄山羊、などは、神、主の愛の行為を説明するため、聖書全体でしばしば使われている象徴的な語です。
 ※7、神、主の豊かな恵みを受けて、14節にあるような豊かな繁栄を楽しむことができます。
 
 ※8、ところが、繁栄があると、神を忘れるのが世の人間です。最上のものを味わうことができる祝福を、なぜか忘れるのです。
 ※9、むさぼり食う行為そのものが、すでに悪霊によるものなのでしょうか。
 ※10、悪霊どもにいけにえをささげているのは、モーセの目の前の民だけでなく、現代の私たちまで向けられた警告であるように、私には思えます。
 悪魔はイエス様でも誘惑しました。この世のすべての国々と栄華を見せて、「もしひれ伏して私を拝むなら、これらすべてを差し上げましょう」と言ったのです。
 イエス様ならぬ身の私たちは、この世の栄華に弱いのです。イエス様を誘惑できなかった悪魔は、私たち人間を、イエス様から離すのに躍起になっているのではないでしょうか。








posted by さとうまさこ at 00:00| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | Coffee Break | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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