2010年11月02日

Coffee Break71 濡れ衣




 エジプトに連れて行かれたヨセフを買ったのは、ポティファルと言うパロ(エジプトの王)の侍従長でした。侍従長はたちまちヨセフを気に入って、重用しました。と言うのも、ヨセフは何をさせても上手で能力があったからです。

 聖書はこれを、「主がヨセフとともにおられたので、彼は幸運な人となり」と書いています。
 主人はヨセフに家の中の仕事をさせただけでなく、まもなく、「彼を側近とし、その家を管理させ、彼の全財産をヨセフの手にゆだねた。」のでした。

 外国人の奴隷に財産管理を任せるなんてよほど傑出していたのでしょう。計数に明るいだけでなく、信頼できる人柄でなければ、そこまで任せられるはずがありません。

「主はヨセフのゆえに、このエジプト人の家を、祝福された。それで主の祝福が、家や野にある、全財産の上にあった。」(5節)
 この意味は、家政に無駄がないといった消極的な意味ではなく、この主人のもっている畑や家畜などの財産が殖えたことを示しているのではないでしょうか。
 そして、とうとう、主人は自分の飲み食いのことだけ心配していれば良くなったというのです。


 こうしてみると、ヤコブがとりわけヨセフを可愛がったのは、たんに愛妻ラケルの生んだ子どもだったとか、年寄りになってできた子供だっただけではなく、ヨセフはいかにも利発で、人柄が可愛げで、ほかの兄弟に比べて秀でていたのかもしれないと思われてきます。
 そのうえ、ヨセフは「美男子で体格も良かった」とあります。
 頭が良くて、人好きがして、仕事にそつがなくて、ハンサムだったと言うのです。まさに天与の美質を備えていたのです。

 けれども、完全であるのは、落とし穴も多いのです。
 あろうことか、主人ポテファルの妻が、ヨセフに恋慕して言い寄りました。ヨセフは神がともにいてくださるような人ですから、もとより、誘惑に応じません。

「ご主人は、この家の中では私より大きな権威をふるおうとされず、あなた以外には、何も私に差し止めてはおられません。あなたがご主人の奥様だからです。どうして、そのような大きな悪事をして、私は神に罪を犯すことができましょうか。」(39章9節)

 それでも、彼女は毎日のようにヨセフに言い寄るので、ヨセフはなるべく彼女に近寄らないように注意していました。けれども、わなか、偶然か、ある時仕事のために家の中に入っていくと、主人の妻だけがいて否応なく、ふたりきりになりました。この時とばかり、彼女は彼の上着をつかんで、「私と寝ておくれ」と誘惑します。
 ヨセフはあわてて逃げたのですが、彼女が上着を引っ張っていたので、脱げた服を残してきてしまいました。
 主人の妻は大騒ぎして家の者を呼び、服をみんなに見せて、「これこのように、言い寄られて暴行されそうになった」と訴えます。

 主人が帰ってきたら、もちろん、彼女は上着を見せて、訴えました。
「あなたが私たちのところに連れて来られたヘブル人の奴隷は、私にいたずらしようとして私のところに入ってきました。(17節)
 私が声を上げて叫んだので、私のそばに上着を残して逃げました。」(18節)


 主人は妻の訴えを聞いて、激怒し、ヨセフの言い分も聞かず、牢に入れてしまいました。

 こうして、ヨセフは、一転、濡れ衣を着せられて、囚人にされてしまうのです。
 しかし、神はやはり、ヨセフとともにいて下さいました。



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posted by さとうまさこ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Coffee Break | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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