2011年02月04日

Coffee Break165 女性についての禁忌(レビ記12章、15章)





 食べ物に対する細則につづいて、レビ記12章では、出産にともなう細則(おきて)が語られます。
 13章14章では、ツァラアトと呼ばれる皮膚や、物の表面の異常な現象についての対処法。15章は性器からの出血や漏出などが、汚れや忌みごととして語られています。

 人間にとって、最大の関心事が「食生活」「子孫を残すこと」「性生活」「病気」は、昔も今も変わらないようです。
 とくに、牧畜、農業などを家族や部族で団結して守り、生活していくしかない古代社会では、子孫を残すことは、民族や家族、また個人の生き残りを掛けた重大使命でした。
 神様が、ハランからアブラハムを召し出された時の約束が、「あなたの子孫にカナンを与えよう」だったことに注意してください。神様が、アブラハムの誠実な信仰心をご覧になって、彼を選ばれたのだとしても、その約束(創世記12章1節〜7節)はアブラハム一代で完成するものではなかったのです。

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 それから、主はモーセに告げて仰せられた。(12章1節)
「イスラエル人に告げて言え。
 女が身重になり、男の子を産んだときは、その女は七日の間汚れる。その女は月のさわりの不浄の期間のように、汚れる。(2節)


 現代の私たちから見ると、出産、月経などを「汚れる」と規程されるのはいささか抵抗があります。とくに、私は女ですから、神様が下さった肉体の摂理を汚れと言われるのは、腑に落ちません。

 神様は、アダムとエバにも、創世記で作られたたくさんの動物にも、ノアが箱舟から出てきたときの祝福でも、「生めよ。増えよ。地に満ちよ」と仰せになったのです。(創世記1章22節28節、9章1節)


 出産は神様のお喜びになるできごとのはずなのに、どうして汚れなのでしょう。それに対して、当時は、女性の出血その物が不浄とされたからと言うしかないようです。子どもの誕生はもちろん、祝うべきことだったでしょう。不妊の女と言われたアブラハムの妻サラが、息子イサクを生んだときの喜び。同じく不妊の妻リベカの懐妊を祈願するイサク。イサクの息子ヤコブの二人の妻、レアとラケルが、熾烈な愛の競争の中で執念をもって子どもをつくる様子。エルカナの妻ハンナがサムエルを産んだ時の喜び。
 どの箇所にも出産が汚れであったと、否定的には記述されていません。

 出産そのものはめでたい出来事だけれど、出血は汚れ(けがれ)だと思われたようです。

 ──八日目には、その子の包皮の肉に割礼しなければならない──(3節)
 その女はさらに三十三日間、血のきよめのために、こもらなければならない。そのきよめの期間が満ちるまでは、聖なるものにいっさい触れてはならない。また、聖所に入ってもならない。(4節)
 もし、女の子を産めば、月のさわりの時と同じく、二週間汚れる。その女はさらに六十六日間、血の汚れのために、こもらなければならない。(5節)


 女の子を産んだ時の方が、きよめの期間が長いのは、女性への偏見でしょうか。それとも、ほかに理由があったのでしょうか。男の子の場合は、八日目には、割礼などの行事があり、来客も多くて長く引きこもってはいられなかったのかしらと、私は推測しています。

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 女の月のさわり(月経)のときに使った寝床はすべて汚(けが)れる。また、その女のすわった物もみな汚れる。(レビ記15章20節)

 これなども、健康な女ならだれでもおこる生理現象なので、今の女性から見ると、ちょっと納得できないと思えるでしょう。

 ただ、女性の月経が汚れだと思われていたのは、じつは、日本でもそう昔のことではありません。 私の子供のころ、祖母世代の人は、女が月経中に神社の鳥居をくぐるべきではないと言い聞かせていました。年上の従姉妹と家族で神社に行くことがあって、十八歳位だった従姉妹だけが、鳥居の手前で待っていたものです。生理中の女が神社の境内に入るのは、さわりがあるとの考えだったのです。
 また、出産した女性が「まだ、汚れているから」と言うのを、聞いた記憶もあります。
 まさか、イスラエルの律法が日本に入ってきていたわけではないでしょうが、これは、私の確かな記憶です。

 同じ東洋でも、中東イスラエルと極東日本で、同じような忌みごとがあるのは、ふしぎでもあり、興味深いことだとも思えます。




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posted by さとうまさこ at 04:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Coffee Break | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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