2011年04月16日

Coffee Break233 罰する意味(民数記 25章5節〜13節)

 


 主はモーセに言われた。「この民のかしらたちをみな捕らえて、白日のもとに彼らを主のさらし者にせよ。主の燃える怒りはイスラエルから離れ去ろう。」(民数記25章4節)

 イスラエル人の多くの男たちがミディアン人の女と仲良くなり、異教の神の前にひざまずいて礼拝しました。そこで、主は、民のかしら──つまり、彼らを束ねている十人、五十人、百人、千人の長(出エジプト記18章21節参照)の監督責任を問えと言われたのです。
「かしらたちを捕らえて、さらし者に」とは厳しいことばです。日本の武家社会なら、切腹ものだったかもしれません。ここでも、彼らはいのちを差し出さなければいけないのかもしれませんが、モーセの命令は、かしらたちに罪のある部下たちを殺させることでした。

 それにしても悲惨な話です。モーセもイスラエル人の全会衆も泣いたとあります。
 さらに、そのようなところに、一人のイスラエル人がミディアンの女と、手に手を取って戻ってきたのです。
 悲しみと怒りでいっぱいの祭司ピネハスは、そのようなふたりを見て槍を手に取り、刺し殺したのです。
 これは、イスラエルの神・主の気持ちを代弁する行為でした。

「祭司アロンの子エリアザルの子ピネハスは、わたしのねたみをイスラエル人の間で自分のねたみとしたことで、わたしの憤りを彼らから引っ込めさせた。わたしは、わたしのねたみによってイスラエル人を絶ち滅ぼすことはしなかった。(11節)
 それゆえ、言え。『見よ。わたしは彼にわたしの平和の契約を与える。(12節)
 これは、彼とその後の彼の子孫にとって、永遠にわたる祭司職の契約となる。それは彼がおのれの神のためにねたみを表し、イスラエル人の贖いをしたからである。』」(13節)


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 聖書の神は、人格神です。神なのに「人格」と言うのは、ことばの矛盾のように聞こえますが、たとえば、仏像のような伏目がちの穏やかな顔を神性の表れだと思いがちな日本人からすると、なんとも、喜怒哀楽がはげしいのです。
「生めよ。ふえよ。地に満ちよ。」と、みずから創造された動物や人に慈しみの視線を投げかけられる方が、聖書の神です。アダムとエバをエデンの園から追放するときに、毛ごろもを着せてくださり、カインが泣きつくと罪を許してくださり、ノアが箱舟から出てきたときには、彼のささげた動物のけむり(なだめのかおり)をかがれて、「もう人を滅ぼすことはすまい。」と、仰せになるのです。

 また、ソドムとゴモラを滅ぼされるときは、アブラハムの嘆願に、町に十人でも正しい人がいたら滅ぼすまいと、譲歩していかれるのです。

 奴隷の境遇に苦しむイスラエルの民を、エジプトから救い出し、海を分け、砂漠で水やマナを与え、養ってくださる神なのです。


 ところが、契約後のイスラエルの民に対してはとても、峻烈な怒りを爆発させています。
 彼らのつぶやき(不満)に対し、律法違反に対し、偶像礼拝に対し、反逆に対し、淫らさに対して、神・主は、容赦なく死で報いられるように見えます。
 
 民数記では、じっさい、神罰というべき大きな罰が何度もありました。疫病、神からの火による焼死、地面が割れてコラの仲間たちが死んだ事件、さらには、カナンには入れないと報告した斥候の話を信じて泣いたため、イスラエルの民は、四十年荒野をさまようことになりました。
 
 
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 私たちの意識の中には──神を信じていない人でさえ──、悪いことが起こると、天罰ではないかと思う面があります。とくに、大きな災害などは(たとえば、地震や飢饉、水害など)、神が起こしたと考えたのでしょう。昔から、人間はあらゆる神事を行なって自然を静め、豊穣や繁殖を祈ってきました。動物のいけにえの習慣はもちろん、人身御供でさえ珍しくなかったのです。

 ただ、こうした素朴な神への恐れと、聖書の神のイスラエルの民への罰を同列に考えるのは、間違いではないでしょうか。


 イスラエルの民が受ける数々の神罰は、彼らが「神の人類救済の器」として選ばれたからでした。神は、彼らを選びの民として甘やかし、優遇したのではありません。それどころか、ムチをくわえられたのです。

 他方で、イスラエルの民を懲らしめる時、すでに神には救いが完了する日のことも、わかっておいででした。

 
 「人類を救う計画」では、私たちの罪を贖って、神ご自身が人となって地上に来られ、みずから十字架にかかって死ぬと言う、大きな犠牲を払われたのです。


   







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posted by さとうまさこ at 04:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | Coffee Break | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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