2011年07月03日

Coffee Break304 石打と律法(申命記17章5節6節 ヨハネの福音書8章、ローマ3章19節20節)


 

 申命記までにも、聖書においては、何度も偶像礼拝に対して警告があり、唯一の神以外のものを拝むことが死に価すると記されています。そのため、このブログでも偶像や占いについて、いくつもの記事を書きました。

 これは、十戒の第二の戒めです。
 イスラエルの民をエジプトから導き出され、シナイで、契約を結んでくださった時、アブラハム・イサク・ヤコブの神は、ご自分以外のものを礼拝することを厳しく戒められたのでした。

 この戒めを破ったものは、石打によって殺されることになっていました。
 申命記17章で、その戒めが、また繰り返されています。
 ただ、ここではおきてを述べるにとどまらず、死刑にするときの注意が書いてあります。

 あなたは、この悪事を行なった男または女を町の広場に連れ出し、男でも女でも、彼らを石で打ちなさい。彼らは死ななければならない。(申命記17章5節)

 二人の証人または三人の証人の証言によって、死刑に処さなければならない。ひとりの証言で死刑にしてはならない。(6節)


 死刑に処するには、まず証人たちが手を下し、ついで、民がみな、手を下さなければならない。こうしてあなたがたのうちから悪を取り去りなさい。(7節)


 偶像礼拝という最悪の罪に対しても、石を投げるには、二人または三人の証人が必要だと命じられています。複数の証人は、疑惑に対する公正さを保障するものです。一人が見たというだけでは、冤罪の温床になりかねません。私たち人間は、意識するとしないとにかかわらず、案外人を陥れるのです。主観や先入観など、誤解で人を訴える恐れがあります。二人以上で見たなら、いくらか歯止めになるということでしょう。

 さらに、証人になった者から先に石を投げなければいけないと言うのは、もう一つの歯止めです。
ひと一人を打ち殺すのは、大変深刻な行為なのです。十戒の六番目の戒めは、「殺してはならない」でした。
 打ち殺すのが神の命令であると確信がなければ、一転、神にそむく恐ろしい行為なのです。

 最初に証人が石を投げ、その者の目撃責任において、ほかの人たちが石を投げる。これも悪意や誤解による訴えを抑止する方法だったのでしょう。
 
 ☆☆☆☆ 


 イエス様の前に、姦淫の女が引き出されてきた時、律法学者とパリサイ人が訴えて言いました。(ヨハネの福音書8章)
「モーセの律法によるとこういう女は、石打にされるとありますが」
 腕まくりしてこぶしを固めた男たちが、イエス様と女を取り巻き、今にも石を投げそうな場面でした。この場面で、もちろん、姦淫の現場の証人はいたのでしょう。
 イエス様はおっしゃいました。
「罪のない者から先に石を投げなさい。」

 すると、群集は年上のものから順番に、一人また一人と立ち去ったのです。
 たとえ、律法で石打と定められている罪を犯した者に対しても、「自分に罪がないと思うものから投げなさい」と言われたら、だれひとりいなかったのです。

 これは、申命記の時代より罪を犯す人が多くなっていたからでしょうか。
 この答えを、私たちはパウロが書いたローマ書の中に見ることができます。

 さて、私たちは、律法の言うことはみな、律法の下にある人々に対して言われていることを知っています。それは、すべての口がふさがれて、全世界が神のさばきに服するためです。(ローマ3章19節)

 なぜなら、律法を行なうことによっては、だれひとり神の前に義と認められないからです。律法によっては、かえって罪の意識が生じるのです。(20節)



 旧約聖書の律法は、イスラエル民族が天と地の創造主だけを礼拝し、秩序のある社会生活をするために与えられたものです。
 同時に、新約の時代に、神のひとり子イエス様が提供してくださる無代価の救いを、感謝して受け取ることができるように、心の備えをさせるためでもありました。つまり人々が、自分は罪人であるということをしっかりと自覚し、自分の正義ではなく、神の愛に頼って、救われるようになるためでした。

 千五百年の間に、律法はイスラエルの民にあまねく浸透して、罪の自覚をもたせる目的も、かなり達成していたことが分かりますね。






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posted by さとうまさこ at 00:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | Coffee Break | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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