2011年08月13日

Coffee Break343 聖書の醍醐味(モーセ五書)



 
 創世記、出エジプト記、レビ記、民数記、申命記の五巻は、「モーセ五書」と呼ばれ、モーセが書いたものとされています。ただ、申命記34章には、モーセの死に際と、死んだあとのことが書かれていますから、そこは、ヨシュアが書き加えたとの推測もあります。
 
 この五巻をまとめて振り返ってみると、どんな本にもない独特の世界が描かれているのに気がつきます。永遠から始まる恐ろしく壮大な時空があり、一貫したダイナミックな筋書きがあり、多彩で力強いたくさんの人間の、生き生きと生きる姿があります。
 何より、ユニークなのは、ここでは人間は主役ではないことです。主役は、「始めに天と地を創造した」神様です。
 言葉だけで、宇宙万物を創造し、太陽や月や地球を造り、そこに動植物や人間を置かれた方は、霊であられて、したがって私たちのように姿かたちがある方ではありません。
 しかし、その存在感は、アダムとエバから始まって、地上に海辺の砂のように増え広がった民よりはるかに大きく、比類ない力をもってこの世界を支配しておられるのがわかるのです。
 

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 ここで、最初に突きつけられるショックは、私たち人間が、神によって造られたことではありません。私たちが、「神の姿に似せて」造られたことです。おびただしい動物が造られた中で、私たち人間だけが、神に似せて造られたというのです。
 
 似ているのは、神の霊の性質をいただいたことです。神と意思疎通ができる、語り合うことができるという特別な資質です。神からご覧になると、人は神の愛の対象であり、人から見ると、神の愛を受けないでは満たされない空間があるのです。
 
 聖書の物語は、この神と人とが愛し合おうとして、愛し合うことができなくなったために起こった悲劇として始まります。神との間には超え難い隔てができてしまったのです。
 原因は、アダムとエバが神の禁止を犯して、知恵の実を食べたことです。その結果として、楽園を追放されたことです。
 
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 モーセ5書は、楽園追放後、罪に罪を重ねる人類を滅ぼしてしまおうと迷いながらも、なんとかノア一家を助け、さらに、増え広がった人々からアブラハムを召しだし、神が人類を救済しようと、ご計画を実行に移される物語です。(創世記)

 アブラハムの孫ヤコブ(イスラエル)一族をエジプトに移し、数を増やして、四百三十年後,奴隷になっていた彼らを、多大の犠牲を払ってエジプトから救い出されるのが、出エジプト記です。
 彼らを神の聖なる民として育成するために、シナイで契約を結び、定めとおきてを与えて、それを守り、神に従うなら、イスラエルの民には大きな祝福が与えられるのです。神にそむき、偽者の神である偶像の神々を祀るようなことがあれば、のろいが与えられ,彼らは滅びるのです。(レビ記)

 ある意味、非常にわかりやすい図式的な賞罰のもとで、それでも、民は神にそむき続けて、40年も荒野を放浪しました。なんとか、ヨルダン川の東、カナンまでやってきたのです。(民数記)

 そこで、モーセの役割は終わり、ヨシュアが立てられることになりました。(申命記)

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 神のご計画が、やっと軌道に乗ったかに見えるときに、なぜ、神はモーセからヨシュアに、リーダーを替えられたのでしょう。
 次の聖書箇所は、神ご自身のことばです。


 主は天幕で雲の柱のうちに現れた。雲の柱は天幕の入口にとどまった。(申命記31章15節)

 主はモーセに仰せられた。「あなたは間もなく、あなたの先祖たちとともに眠ろうとしている。この民は、入って行こうとしている地の、自分たちの中の、外国の神々を慕って淫行をしようとしている。この民がわたしを捨て、わたしがこの民と結んだわたしの契約を破るなら、(6節)

 その日、わたしの怒りはこの民に対して燃え上がり、わたしも彼らを捨て、わたしの顔を彼らから隠す。彼らが滅ぼし尽くされ、多くのわざわいと苦難が彼らに降りかかると、その日、この民は、『これらのわざわいが私たちに降りかかるのは、私たちのうちに、私たちの神がおられないからではないか』と言うであろう。(17節)

 彼らがほかの神々に移って行って行なったすべての悪のゆえに、わたしはその日、必ずわたしの顔を隠そう。(18節)


 「さあ、考えなさい」と神が語りかけている、このような箇所が、いたるところに埋め込まれているのも、聖書の醍醐味です。







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posted by さとうまさこ at 00:46| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | Coffee Break | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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